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次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸の違い

『次亜塩素酸ナトリウム』と『次亜塩素酸水』の違い

「次亜塩素酸水」とよく似たものに、「次亜塩素酸ナトリウム」があります。
  「次亜塩素酸ナトリウム」と「次亜塩素酸水」は同じような名前で、両者とも漂白・殺菌・抗菌効果があるので、よく混同されるのですが、実はまったく違う性質をもっているものです。

◎次亜塩素酸ナトリウム(ソーダ)

次亜塩素酸ナトリウムは、次亜塩素酸ソーダとも呼ばれ、強アルカリ性を示し、家庭用に販売されている液体の塩素系漂白剤、殺菌剤(洗濯用、キッチン用、ほ乳瓶の殺菌用など)に使われています。使用するときにゴム手袋をしたり、他の製品と混ぜないように注意書きがあるように、誤った使い方をすると非常に危険な場合があり、取り扱いには注意が必要です。
  台所用漂白剤としてナンバーワンのシェアを誇る“キッチンハイター”は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)、界面活性剤(アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム)、水酸化ナトリウム(アルカリ剤)から作られています。緑色のボトルにピンクのキャップ、どこのお宅の台所にも必ずあるのではないでしょうか?
つけ置きするだけで、すみずみまで除菌・漂白・消臭ができる台所用漂白剤(塩素系)です。食器だけでなくふきん、スポンジ、そしてまな板まですっきり漂白&除菌してくれますよね。

◎次亜塩素酸水(電解水)

 次亜塩素酸水とは、次亜塩素酸に塩酸または食塩水を電気分解することにより得られる次亜塩素酸を主成分とする強酸性の水溶液である。厚生労働省は以上のように定義しています。次亜塩素酸ナトリウムとの違いは、溶液中での存在状態に違いがあります。次亜塩素酸ナトリウムは、pHが強いアルカリ性なので成分の多くは次亜塩素酸イオン(OCl−)の型で存在しています。 次亜塩素酸(HOCl)と次亜塩素酸イオン(OCl−)の殺菌力効果は1:80といわれ、次亜塩素酸の方が大きな効果を示しています。 食品や調理器具の消毒剤として使用する際には、次亜塩素酸ナトリウムであれば100ppm以上の濃度が必要となるのに対し、酸性電解水では10〜60ppmという低濃度でほぼ同等の効果がみられると言われています。

「次亜塩素酸水 」と「次亜塩素酸ナトリウム」

次亜塩素酸(HClO)の殺菌力は次亜塩素酸イオン(OCl-)の約80倍!
次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの特徴の比較

項目名1 次亜塩素酸水 次亜塩素酸ナトリウム
使用 そのまま 希釈して
有効塩素濃度 20〜60ppm 100〜10,000ppm
化学的性状 弱酸性 強アルカリ性
主成分 次亜塩素酸 次亜塩素酸イオン
化学式 HClO ClO-
手荒れ 少ない 多い
環境負荷 少ない 多い
トリハロメタン 生成なし 生成あり

どちらも強い殺菌力がありますが次亜塩素酸水の殺菌力は次亜塩素酸の存在比率が高いため、次亜塩素酸ナトリウムよりも高い殺菌活性を示します。
  どちらも「食品添加物」に指定されていますが、前者(次亜塩素酸ナトリウム)は使用するときにゴム手袋をしたり、他の製品と混ぜないように注意書きがあるように、誤った使い方をすると非常に危険な場合があり、取り扱いには注意が必要です。
  そして、これまでのペットに安全と謳っている消臭・除菌剤には、この次亜塩素酸ナトリウムを原材料として使っているものがほとんどなのです。

分かりやすい例として

感覚的に、ご理解いただくための分かりやすい例をあげると、
学校のプールに白い錠剤を先生が撒いていたのを覚えていませんか?
あれが「塩素」です。
  塩素を入れることで、プール内の雑菌の繁殖を抑えていたのです。
しかし、塩素には強い刺激性があります。
で、プールのあとは目を良く洗うように言われましたよね。
横着して洗わないと、目が真っ赤になってきたりしませんでしたか?
  ある程度の濃度にしないと除菌効果がないが、その濃度では刺激になる、
という分かりやすい例ではないでしょうか。
  あの液体を犬の目や口には入れられないですよね・・・。

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